農業

農業大全~~編集中~~

「何もないところから始める」私が当ブログで実践していること。
多くの業界で、本当に何もないところから始めるには大きな壁があるが、「農起業」に関して言えば、何も無いところから始めている人も多い。

今や斜陽産業と言われる農業だが、中には成功している人もいる。そのためには一体何から始めたら良いのか?自身の中で得た知識と、方向性をまとめるために記事にしてみる。

Contents

なぜ農業を目指すのか!?

重労働で、その割には対価が少ない。
そんなに簡単なものではない。
農協との兼ね合いが大変。
若者が参加しない。

現代の農業とは、ネガティブな印象も強い。
でも、起業家精神全開でいくと、おそらくそれらは当てはまらない。

私が挑戦したいのは、もっとも先進的な農業に挑戦したいのである。新聞や書籍を参考にすると、いまは農起業も流行っているし、明らかかにサラリーマン生活より高年収を得ている人もいる。

何より人の役に立っている感がとても持てる。人の食に関わる根本的な産業であるから、やりがいは感じるであろう、これからはどんどん、作物の見える化が進んでいくであろうから「どこの誰が作ったか分からない作物」よりは「どこどこの誰が作った作物」という事が重要になる。

例えば、「みかんねこ(私の事)が作った野菜」が小学校などで食べてもらえる、という事を想像するだけでも嬉しくなる。

人の役に立つ。綺麗事のようでこれがとても大切で、お客様が、代金をお支払いくださる大前提は「便利で自身のためになること」だから、「BtoB」型の従来の農業から脱却し「BtoC」型を目指す。また、「第一次産業」としての農業ではなく「六次型産業」を目指す。

ねこみかん
ねこみかん
職人としての農作物生産者になりたいのではなくて、農業経営者になりたいんだ。

私が農業を目指す理由はそんなところである。

農業の魅力

食の安全への関心
生産地の偽装問題などから、今では食への信用力が求められている。誰が作ったか分からない「安価な農作物」ではなくて、「顔が見える人の農作物」の方が多少高くても選ばれるようになってきた。そのような、食の安全へ貢献するためにも、各地の農業の見える化が必要。

 

自然と環境への関心
直近で言えば海洋プラスチック問題など、次から次へをと環境問題は出てくる。日本で農作物を作るという事は環境に優しい。確かに、海外の作物は大規模栽培で安価に作ることが出来る。しかし、値段は安くとも、海外の作物が海を渡るといことは「燃料消費」が発生する。消費者が支払う代金は高くとも、地産地消することは環境にいいのだ。

そして、豊かな自然に囲まれて農村の風景は、人の安らぎを与えてくれる。水田や牧草地、綺麗な畑、農作物、お花は良き日本の風景である。

 

なにより、癒やされる
サラリーマンとしての、社会で生きていくことに疲れて「就農」という事は、取り沙汰されているがお勧めは出来ない。言ってしまえば「楽」を求めて「農業」を選んではいけない。
だけど、単純に土を触る事は癒やされる。家庭菜園をしていると、毎朝作物の成長を楽しめるだろう。子供がいれば、一緒に楽しめる。スポーツや読書にならんで、土を触るという事は自制心を育み、人生の幸福度を上げてくれる。

 

農業に求める条件

私は、本業がある。そのかたわらで農起業も目指すわけだ。そして、重要なのは自身の時間も確保すること、現在でも、成功しているとは言えない私だけど、時間的な自由はそれなりに効くから新しいビジネスに挑戦が出来る。なので新たなビジネスに挑戦する大事な部分なは「時間的余裕を持てること」

初期投資額が大きいという事は、全くの異業種からの参入としてはおおいなるリスクとなり得る。「初期投資額が小さいこと」

現代の農業とは!?

就業者の平均年齢は67歳、年齢が高いから駄目ではないが、やはりこれから多額の借金を背負って新たな事業を展開する世代ではない。どちらかというと現状維持が主な目的となる。
単純にビジネスの世界では淘汰されてもおかしくないが、食の安全性、食料自給率、国土保全などの観点から国家の基本戦略の一部となっている。
巨額の国家予算が投入されながらも抜本的な改革は行われず、支援に頼った農業となっているが、当初は支援を受けながらも、10年~20年先を見据えた先進的な農業を構築する必要がある。

小泉進次郎さんの発言

「僕がまず言っておきたいことは、農業ほど伸びしろのある産業はないということ。~~農業では当たり前のことが出来ていないから、やればどんどん生産性が上がるはず。農業の成長産業化、儲かる農業への転換は必ずできます」2016年2月6日号「週刊ダイヤモンド」

先日、愛媛県でも、ミヤモトオレンジガーデンさんが、GAP所得の画期的なシステムを開発したが、IT化を取り入れることで画期的に飛躍する可能性はある。
GAP所得支援制度

第一次産業からの脱却

従来の農業従事者は、農地で農作物を作る事専門の職人であり、農作物作りのプロフェッショナルである。しかし、多くの特殊技能を持つ職人さんがそうであるように「職人気質」なのかもしれない。
営業や接客、マーケティングはからっきし苦手という事も少なくない。

だが、このご時世はそれでは通じない。自身で値段を決めることも出来なければ、取引先の言いなりになってしまう。もしかすると、農業の生産性の低さにはそのような問題点もあるかもしれない。

異業種からの農業参入は、流行りの事業承継と似ている

現代の事業承継とは、大企業などで先進のノウハウを学んできた跡継ぎが、様々な人的、物的資源を持ちながらもその業界に長くいるからこそ気付いていない資産を生かしていくモデルで成功している。
農業にもまさにこのケースが当てはまる。

とはいえ、多くの成功する事業承継の後継者は高学歴、一流企業に努めている、私の様に学歴なし、大企業のノウハウがない物がでどれほど活躍出来るかは未知数だ。

農業のイメージ

はっきり言うと、若者が抱く農業へのイメージは悪い。

20代の若者1429人が答えたアンケートによると
肉体的に楽だと思う=4%
収入が高いと思う=21%
華やかである=5%
異性に好かれる=6%
という結果が出ている。

典型的な現代の若者が避ける就労モデルに一致する。
「しんどい、地味、もてナイ」だけど、一部の人は「儲かっている」と思っているようであるが、時間生産性になおすと、それも幻想であると言わざるを得ない。

農業に関心があるか(YES)=75%
やりがいのある仕事であるか(YES)=87%

興味深い結果が上記である。みんな、自分がやりたくはないけど、大事だとは分かっているのだ。

これは私が農業に参入するに当たって、目指していることだが、従来の手法を杜襲したいわけではないのだ、ビジネスとしても儲かり、かつ、人の役に立ちたい。
もしそのような農業が広く知られ、中心にミドル世代の経営者が多くいれば、自然と若者の参入も増えるであろう。

ピンク部分引用元最強の農起業

実際に農業は儲かるのか儲からないのか!?

これに関して言えることがまずひとつ、実情は非常に不可解だと言うこと。

サラリーマンの方々には実感がないかもしれないが、世の中の自営業者の所得は極端に低い場合が多い。そもそも、隣人の生活水準は推測出来ても、「実際に申告している所得」を聞くことはまずない。

個人事業主や、法人化している事業主たちの多くは、「個人の所得」を大きく抑えている。農家の多くは、個人事業主であるから、生活水準と国に申告している所得は一致しない。

決して脱税しているわけではないが、サラリーマンは様々な税金が引かれた後の金額が所得であり、そのお金は自由に使える。
自営業者は、様々な経費を先に差し引き、残った金額が所得となり税金がかけられる。そのかわり当然経費はチェックされる。

よく言われることが、上場した起業で年収が高い人よりも、街の中小企業の社長のほうが自由に良好に行ったり社用車に乗ったりしていい生活をしているって事もある。

それを踏まえながら、農林水産省ホームページでの所得の動向をみてみよう

単位:万円
平成25年26年27年28年29年
販売農家総所得473456496521526
   うち 農業所得
132119153185191
   農業依存度(%)
46.244.750.756.857.2
主業農家総所得639634704788802
   うち 農業所得
505499558649668
   農業依存度(%)
92.392.492.893.193.2

資料:農業経営統計調査(農林水産省統計部)

こうして見てみると、特に28年29年は所得が上がっていて、主業農家では668万円となっている。ちなみ、年収650万円というと、サラリーマンで年収1000万円の人の税引き後のお給料とかなり近い。
上記した事情からも、実質「みんなが稼ぐことが出来ない」業種ではないようだ。

この資料による販売農家は農業依存度が50%ほどであるが、昔の兼業農家とは「収入が足りないため、シーズンオフに出稼ぎに行く」イメージが合った。

私はそれにとてつもない違和感があった。だって
「その他の仕事が出来るほど時間的余裕があるのか?」
「だったら、時間給に直したら勝ち組じゃないのか?」
という疑問だ。

ねこみかん
ねこみかん
そもそも、農業って片手間で務まるの?だったら、他の仕事している人が複業でしたら割が良いんじゃないか?

といった感じの疑問だ。

また、農家の収入を分かりにくくしているのが、家族経営が多いこと。
世帯年収500万と言っても、主人、両親、妻、仮に四人が従事して、毎日12時間も働いていたのでは生産性が悪いとしか言えない。

おそらくは、人事生産性などのデータが不足しているのだと思う。

農業の基礎知識

農地の大きさ

1a (アール)=10m×10m=100 m2
1ha (ヘクタール)=100m×100m=100 a=10,000 m2

1歩1畝1反1町
1坪30坪300坪3000坪
2畳60畳600畳6000畳
約3.3㎡約100㎡約1,000㎡約10,000㎡
a(アール)1a10a100a
ha(ヘクタール)1ha

農家の定義

専業農家・・・その世帯の中に農業以外の収入がない農家
兼業農家・・・その世帯の中に農業以外の収入がある農家
第一種兼業農家・・・農業所得が兼業所得より多い農家
第二種兼業農家・・・農業所得よりも兼業所得が多い農家

農家の分類

「農家」とは・・・経営耕地面積が10アール以上または農産物販売金額が年間15万以上の世帯
「販売農家」とは・・・経営耕地面積が30アール以上または農産物販売金額が年間50万円以上の農家
「自給的農家」・・・経営耕地面積が30アール以下または農産物販売金額が年間50万円以下の農家
「非農家」・・・経営耕地面積10アール未満または売上が年間15万未満の人

「農家」になるには決まり事がある

農地法上、農地を買い受けたり買ったりするには法律上の「農家」にならなくてはならない。
地目が、農地系であると税金上とても優遇される事や、農地の保護のために安く買って他の土地に転用されたりしないように、また、ちゃんと耕せる人が所有するための決まりだ。

  1. 農地のすべてについて耕作の事業を行うこと
  2. 農地の所得後において必要な農作業に常時従事すること
  3. 農業経営の状況、居住地から権利を所得する農地までの距離などからみて、その農地を効率的に利用することができると認められること
  4. 農地の権利所得後の経営面積が下限面積(原則として都府県50アール、北海道2ヘクタール)以上となること

 

農業法人とは

農業を行っている法人をまとめて「農業法人」と呼んでいる。

農業生産法人

農地法で農地などを利用する権利を認められている法人を「農業生産法人」と呼ぶ。農業及び、農業関連事業の売上高が総売上の50%以上、農業外からの出資が原則25%以内、過半数の役員が農業及び関連事業に常時従事などの要件がある。

 

補助金の仕組み

農起業の世界では「補助金の賛否」というのがあるらしい。
私は現状ではどうしてそうなっているのかは知らないが、これは間違いなく受けるべきである。
ビジネスであるから、少しでも資金面の体力をつけておかなけらばならない「愛媛の耕作放棄地を再生する」使命感を持って就農するのであれば、資金という体力が付きてはその使命を叶えることは出来ない。

元来、その他のビジネスであっても、5年で9割は倒産するのだ。農業だって同じく厳しい立ち上げが待っているはず。

新規就労のための基金「農業次世代人材投資資金」

準備型

原則45歳未満であれば、最長2年間に渡って年間150万円の生活資金を受け取ることができる。ただし、就農しなかった場合は全額変換の義務を負う。

経営開始型

事業を始めた直後の人がもらえる。農業を始めてから経営が安定するまでのあいだ、最長5年間、年間最大150万円がもらえる。前年の所得が350万を超えると交付停止となる。

青年等就農資金

厳密にいえば補助金ではありませんが、日本政策金融公庫が扱う青年等就農資金は、新たに農業経営を始めようとする認定新規就農者に対し、必要な資金を長期・無利子で貸し付ける制度です。融資限度額は原則3700万円、償還期限は12年以内で、担保などは実質不要です。

農業近代化資金

農業近代化資金は、JAバンクが行っている資金貸し付けプロジェクトで、施設の改良や造成、農地の改良、果樹の植栽、農業経営の規模拡大、生産方式の合理化など、幅広い用途に使うことができます。利用者の条件は都道府県によって多少異なりますが、認定農業者か認定新規就農者であること、農業所得が総所得の半分以上または農業粗収益が年間200万円以上であることなどが条件となります。貸付限度額は、個人の場合は1800万円、償還期限は15年となっています(認定新規就農者が認定青年等就農計画に従い就農する場合は、17年となります)。

農業お役立ちサイト

全国農地ナビー農地詳細情報

農作物はどうやって販売するの?

「卸売市場」で売る

  1. 中央卸売市場
  2. 地方卸売市場
  3. その他の卸売飯場

市場は、持ち込まれたものを受け取って売る「引き受け義務」がある。

青果物卸売市場調査

その他の売り場

直販、軒先販売、ネット、などがある。単価を上げるには良いが自身で販路を開拓しなければならない。

契約栽培

特定の個人や業者と契約を結び

取引価格、数量と企画、出荷時期、代金の決済方法などを決めて生産する。この場合も販路を自分で開拓する必要はあるが、オーダーメイドに近いため、単価は良くなる。

非農業系のプラットフォーム

ネット販売のオイシックス

ポケットマルシェ

大手農業組織を批判する農家の方は多いが、どこでも大手は、取引量が多い分、相対的に不満も多くなる。しかし、やはり専業の超大手の流通販売経路は心強く、安心の候補として考えるべき。

災害は大丈夫!?

特に去年の2018年は大災害の年。そうでなくとも、数年に一度は災害に見舞われる度、農作物への被害がメディアに流れる。

農起業して、そんな事に見舞われたらどうするか!?

これに関しては、もう何十年、いや何百年も災害にあいながら農業は継続されているから安心かもしれない。

もう少し建設的に考えると、天候不順の年は野菜が高くなる。つまり作物が採れない分、高く売れるわけだ。

そして、お金をかけることによって、リスクヘッジも出来る。

ハウスにしたり、保険に入ると初期投資がかさむ分、リスクが下がる。

反対に初期投資をかけずに、露地栽培にでもした場合は、リスクを下げることは出来なくとも、そもそも投資をしていないのでリスク自体が少ない。

また東日本大震災クラスの災害に見舞われたらどうするか??
はっきり言ってしまえば、それは農業に限ったことではなく、不動産でも飲食店でも病院でも、すべての業界が崩壊するわけだから「農起業と巨大災害のみを結びつける」のはナンセンスである。
もしかすると、災害復興支援特別基金などは農業のほうが受けやすいかもしれない。

農協の役割は!?

今まで、私は巨大組織とぼかしてきましたが、実際はどうなのか?
実際、農起業の話をしていても、農協のとの関わり方が困難という意見を多く聞いた。例えばこんな感じだ

かならず一定の量の苗を買わなければならない
作物はすべて言い値で納品しなければならない

「農家から多くの手数料をむしりとり、生かさず殺さず扱っている巨悪の根源」
言いすぎかもしれないが、農業の事を知らない人はこれくらい思っている可能性はある。
私も、正直なところ農協とのお付き合いはしない方がよいのかと考えている。

けれども、実際の農家の皆さまは農協とお付き合いをしている訳だ。例えばコンビニチェーン店なども、ものすごい悪評はあるが、それでも実際に多くの人が加入し続けている。
だから、結局は自己責任の経営の失敗を、大手に押し付けているというケースもある。

最近ではセブンイレブンで、24時間営業の可否を問う争いが起きた。だが、この時代は特に個人の意見が先行して広がりやすく、大企業ほど慎重に対応せざるを得ないから、利用者の意見がまさに正しいように言われるが、実際に大企業の説明を聞くと、納得する部分も多い。

そういうことなので、様々な「農家の不満」を農協サイドにたつとどうなるか考えてみよう。

農協は信用を売っている!

大手コンビニだってそう、顧客に対しての絶対的信用を売っている。農協だって、顧客に対しては品質保証、安定した供給をしなければならない。
大手だから出来る、農作物の確保、流通経路などは到底個人では太刀打ちできないものを持っているから、「農作物の買い手」からしても、よく分からない個人から買うより「農協」を通して方が簡単に信用のある食材を手に入れることが出来る。

そのために、閉鎖的である必要性も出てくる。なぜならば、例えば、無農薬や産地の制限を売りにしている製品があったとして、「信用のない個人」がすぐに参入出来ると、品質の保証が危うくなるのは一目瞭然だ。

作物は全て農協に卸さなくてはならない

これに関しては、例えば高く売れそうな質の良いものは自分で売り、残りを農協に持ってこられても困る。それに、駆け出し農家の頃は農協の販売網をフル活用しながら、自身のスキルが上がってきたら鞍替えは困るという事もあるだろう。

これに関しても近年は、芸能人やスポーツ選手の移籍でも問題になっている。どこに移籍して何をしようが、個人の勝手だけど、事務所は育成に時間とお金をかけて、これから回収する段階で移籍されたら困る訳だ、だけど、「個人が尊重される時代」やはりそういった場合も「個人」の意思が大切にされる時代になってきている。

現在は、農協は「0」か「100」だ。それに関しては、農協の言い分は非常に筋も通っているし、理解も出来る。だけど、もっとも広い目で見ると、色んな流通や、農家の成長、また先進的でかっこいい若者も集まる農業を目指すには、障壁だと思える。

何かしらの規制、決まりを作った上で、農協に助けてもらいながらも、自身でも販路を探せるシステムは今後必要だと思うし、おそらく実装されることになるだろう。

余談

本筋とは離れるかもしれないが、脱サラして農起業する人は「現代の会社組織、時代の在り方に嫌気がさした」という方も多い。私も、もともと家庭菜園を趣味としていることもあり自然が好きだ。そのような事からも「どこか仕事に癒やしを求めているのかもしれない」

農地をどう探すのか!?

私は「耕作放棄地を活用する」事を考えているが、じゃあどうすれば探すことが出来るか!?という事はこちらには書かないが、日本の農地は認定されていると税金が非常に安く保護されるが流動性は非常に低い。他の事業に転用することも難しく、良く言えば保護されている。
そう言って意味では、大手の資本力が入ってきて荒らされるというリスクは少ない。

しかしながら、実際に耕作放棄地に足を運んでみても分かることながら「良質な土地」が放棄されるわけではない、交通の便が悪く、土地も悪いところが「放棄」されているのが現状だ。

さらに、いきなりド素人が「土地を貸してくれ」と言って貸してもらえるものでもない。

だが、辺ぴな土地で有ることを上手くクリアする方法、または実績さえあれば、それらを集めて大きな事が出来るであろう。

新規就農者が借り入れる平均農地

野菜の露地栽培122a
施設栽培62a
花き・花木栽培64a
果樹97a

愛媛県の農地所得も最低限度所得面積

農地を所得する条件

農地は、農地法により売買や賃貸借が制限されている。

では、農地を使用できる「農家」になる条件は!?

  1. 所得する土地と現在所有する農地のすべてを耕作すると認められること
  2. 必要な農作業に常時従事すると認められること
  3. 所得後の総経営面積が、最低限度所得面積に達すること
  4. 所得する農地などを効率的に利用して耕作すると認められること

 

農地は借り入れが基本

新規就農者のうち、農地を買って始める人は15%ほど、しかもそのうちの半数以上は比較的経済的に安定している40代50代以上が多い。農地は不動産であるから、経費ではなく資産として計上される、借地であれば経費で落とせるので、税制上も借地が良い。
農地を購入するメリットは特に見当たらない。

 

第一次産業としての農業

有機にこだわったほうが良い??

そんな事はない。健康ブームは周期的に訪れますから、年々「あれが悪い、これが悪い」と言われるが、実際には科学的根拠は乏しい場合が多く、現代人で本当に自然に帰依した生活をしている人はない。
当たり前の事ながら、農業で使用する農薬の量は、人体に安全であるという前提で決められているから、科学の力を使わないのは、非効率的以外の何物でもない。

欧州のワインに使う葡萄などは、「非効率的で、人力で生産すること」に厳格な基準を定め、ブランド化している。
つまり、オーガニックとは、いわゆるブランドで「ブランド物のバックを欲しがるお金持ち」の思考なのだ。

農業をビジネスとして始まるのならば、オーガニックという「思考」に拘らなくて良い。

ちなみに、JAに卸す場合は「無農薬」も「農薬使用」も区別はない。

農業の種類

耕種農業 果樹農業 畜産 その他

単一経営 複合経営 多角経営(レストランや観光農園も、ワイナリーも含まる)

慣行農業か有機栽培 減農薬・減化学肥料

露地栽培
施設栽培(土耕栽培・礫耕栽培・水耕栽培)

土地利用型(固定費型)
労働集約型

 

 

何を作るか!?

どこから手をつけたらいいか分からないが、まずは作物は何を作れるのか?という事を考察する。

初心者におすすめ

カイワレ 水耕栽培
小松菜 ラディッシュ ハーブ 土耕栽培

 

収穫時期が短く、病気に強い

 

 

 

ブルーベリー

  1. 安全性・・・農薬使用量がとても少なく、場合によっては無農薬も可能。
  2. 環境に貢献・・・「フードマイレージ」(*注訳あり)という考えかたから地球に優しい
  3. 健康に優しい・・・最大の老化防止作用をもつ抗酸化作用がダントツで、生活習慣病予防、血液さらさら、がん予防、美肌効果、視力改善効果が期待されている。
  4. 加工性・・・生でも食べれれるし、パンやケーキにもよく使用される。
  5. 生産性・・・病気や害虫に強く、永年性作物であるため植え替える必要がない。
  6. 初期投資・・・露地栽培出来ることから、初期投資は抑えられる。
  7. 集客力・・・観光農園として考えた場合、夏休みに適した作物はメロンかブルーベリーしかない。

 

レモン

国産レモンは値が張るし、なかなか簡単には手に入らない。
レモンは温暖で雨が少ない気候を好む果実。
日本においてはみかんの産地でもある地中海沿岸が適してる。
広島が日本一の出荷量を誇る。

ケーキやドレッシング、ドリンクなどの商品化によって六次産業化。

国産レモンの比率は10%を切る。

いちご

農起業家にも人気の、利益率の高い作物。観光農園にも適しているが、基本的にビニールハウスや高架栽培が必要なので、初期投資がかかるがそれをペイできる作物と言える。

トマト

いちごと同じく、利益率の高い作物と言われる。水耕栽培やビニールハウスなど、こちらも初期投資がかかるがペイ出来る作物と言える。

レタス

人工光型の植物工場、施設さえ用意してしまえば安定供給される。

マンゴー

トレンド左右され価格変動が大きかった。2007年には1キロ4922円だったものが、2010年には3198円まで落ち込む。

ハーブ、パクチー

作るのが簡単で単価が比較的高い。しかし、あくまでも一過性のものと考えたほうが良い。

メロン

大きくて切って分ける食べ物は日本の家族構成からも下降トレンドだと言える。

にんにく

まこもたけ

ネギ

手間がかからず価格が安定している

玉ねぎ

手間がかからず価格が安定している

かぼちゃ

里芋

なす

米なすが大きく、収穫の手間がかからない

とうがらし

万願寺とうがらし、採れたてのものが非常に美味しく

スナップエンドウ

5月頃に作る

 

 

 

 

 

第三次産業としての農業

観光農園

人と関わりたい人に向いている。
立地の良い場所が必要。
初期投資が高くなる。
摘み取り作業(人件費)の削減になる。
マーケティングが得意な人向け。

直販、通販、宅配、観光農園

第六次産業としての農業

有機栽培で多品目の作物を栽培して通販・宅配・直販する。

観光型農園(時代は、モノ消費からコト消費に移り変わりつある)

従来型の農家の方々はBtoB型ビジネスであり、職人気質であるからマーケティングは得意でないであろう。異業種から参入した人と、従来の農家との融合が第六次産業の成功の鍵。

大企業との戦い

全ての、新規企業は大手との戦いを念頭に置かなければならない。
例え、良い製品を開発しても、そのままでは結局大手に模倣され、資本力全ての面で圧倒され、時間とお金をかけて理論通りに失敗するから、どこかの段階でイノベーションが必要。
または、最初から大手が入って来ない分野を選ぶことも重要。

現在、「一次産業としての農業」にも多くの法人が入ってきてはいるが、良い意味でもしがらみも多い業界であるから、いきなり見知らぬ土地の大手が参入してくるには障壁もある。

また、人件費がかかる作物などは、大手が参入してきても、反対に家族型経営には劣る可能性もある。

また、「使命感」「愛媛のため」仕事とは、お金を求めて「人の役に立つ事」に行き着くと私は考えているが、「農業」の場合は「地域愛」が一番の武器になり得る。

大手と勝負するには「彼らに調達出来ないもので戦う」×「彼らに不利な場所で戦う」

 

これからの農業の武器

無人栽培

農業では、先進的な効率化からは遅れており、実際に「生産」すること自体の負担を減らす余地は大いに有り得る。効率化で得た時間を「営業」や「販売」に活かすことも出来る。

観光農園システム

これは私の思い込みもあるとは思うが、農業は「BtoB」ビジネスである。今では、産地直送や直販なども広がっているが、それでも「

IT集客

その他情報

オーガニック農業はほとんどが手作業になり、作業時間は相当なもの。先進技術を使わずに自然任せになるので、大量生産は難しく収益は上がらない。

いちご栽培

いちごは作物の中でも、特に手がかかることで有名。病気や虫に弱く、農薬を使う必要があり、環境にも自分の身体にも負担が多きい。
また、ほぼ一年中作業があり、休めるのは6月くらい。水耕栽培やハウスが必須なため、初期投資も嵩む。

フードマイレージ

食料の輸送にかかるコスト。同じ作物でも、海外から輸入される物と、国産では輸送にかかるコストが違う。単に販売価格でみると、海外産のほうが安くても、CO2排出良が歴然と違い、価格ではなく環境保護の観点から国産は貢献出来る。

バーク堆肥

土作りにはこれを使っておけば間違いないらしい。2~3年周期で別の堆肥にする。

「完全無農薬栽培」と「有機栽培」の違い

有機農法はオーガニック栽培と同義で、農薬にカウントされない有機農薬を使用して作られた作物。

完全無農薬栽培は、有機農薬と化学合成農薬を一切使わない。

ボックス栽培、ポット栽培、根域制限栽培

鉢上のように限られた空間で栽培する。水やりの負担が大きい。

では、実際に農起業するのはどうすればいいのか!?

多くの方が結局ここが分からない。

全国新規就農センター

読んでそのままの新規就農センター

えひめ農林漁業振興機構

愛媛県の窓口はこちらになっている、私が最初に相談に行ったのもここ。
その時の話

新規農業人フェア

 

東京や大阪で年に数回開催される農業フェア

「新·農業人フェア」は「いつかは独立して農業を始めたい」「就職·転職先として農業を考えたい」「農業に興味があるが何から始めれば良いかわからない」など農業に興味がある、これから農業に一歩を踏み出そうと言う方、仕事として農業を考えている方など様々な方が気軽に情報を得られるイベントです。また、本格的に独立·転職を検討している方には具体的な道筋や、就職·転職先が見つけられます。~引用~

先進農業など、生の声を体感することが出来る。

ねこみかん
ねこみかん
今度行ってみよう!

 

愛媛県立農業大学校

 

認定新規就農者になるには!?

ねこみかん
ねこみかん
現実的には、認定新規就農者になるのが一番近道のようだ。

 

農起業成功者を書籍でひたすら研究

農業に関心を持ったのは、ワインの本を読んでから。ただ、趣味としてワインを知りたくて、ワイナリーという存在を知り、ワイナリーの建設を考えた、だから最初に読んだ本はワイナリー建設の本。

二冊目に読んだのも同じ著者の本。このときは、農起業という事に強い関心をもっていたわけではない。ワイナリー作りのために、「耕作放棄地を利用して葡萄を作っている」という事を知った。

 

そこからしばらくは期間が空いて、この本を読んだ。この時点では、ベンチャー型事業承継セミナーでのディスカッションにて「耕作放棄地を活用した農業」に強く関心を示していた。
本書は、「観光農園型」の農起業成功事例である。偶然にもはすみふぁーむさんと同じく、「観光農園」型ばかりを最初に知ることになる。

この本は、アマゾン農起業本のベストセラーである。それも頷ける内容となっており、著者成功体験などはほとんどなく、非常に凡用性の高い、農業の型や、販売方法も広く網羅しどのように学習し起業していけばよいか分かりやすくまとまっている。

前書とは、また違い、何の作物をどうやって作り、どうやって売るか。それだけが示されていたとしたら、モデルとすることでそのままビジネスが出来る可能性もある。
しかしながら、著者は実家が農家でありながら、営業の経験を活かし、しかも「農業」や「起業」、「事業承継」にスポットが当たる20年以上前からの成功者であり、まさに先駆者と言える。
だか、自分にも真似出来るかというと難しい。

紆余曲折しながらも、だんだんと農起業に関する知識も増えてきたねこみかん、そろそろ、自信の進む道筋が少し見えてきた頃だ。
私は、いきなり人生や家族をかけた、ゼロからの「農起業」リスクは取りたくない。本業を維持しながら、「農起業」に取り組みたいのだ。
だが、大先輩方に言わせてみれば「そんなに甘くない」となるだろう。本書は、また独特で、言ってしまえば趣味の延長上から、ビックに成功したケースになる。
私が目指す農業の形が一段と鮮明になってきた。

 

七冊目の農業本
農起業に関する、一番普遍的で必要な情報が網羅されている本だと言える。
特殊な環境で成功した方の書籍も多いし、もちろんそれらも非常にためになるがまずはこの本を読んで農業の基本を覚えてからが一番しっくりくると思う。

農起業を考えた時にまず読むべき一冊
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