読書

あなたにもできる農業企業の仕組み 神山安雄 ~愛媛県松山市で農業を始めよう~⑦~

あなたにもできる農業企業の仕組み
著 神山安雄
日本実業出版

全国農業会議所の中に置かれている全国新規就農相談センターの所長を2001年度から、2003年度まで勤めた著者が、2006年に刊行した本。

現在は、2019年だから、情報としては10年以上まえになる。現在は農起業がフォーカスされる機会も増え、「スマート農業」や「耕作放棄地の問題」はたまた、「六次産業化」やSNSを駆使した「観光農園」「ネット販売」などまさに、どんどんと若者受けする農業が生み出されつつある。
しかし、2001年の農業界はどうだったのか!?

それを読み解きたい。

ねこみかんの農起業

当初は漠然と、ワイナリー建設から、耕作放棄地の再生という事に興味を持ち、農起業を真剣に考えている私。
まさに右も左も分からない中で、私は単に「専従した農家」になりたい訳ではないということが分かった。「農業経営を見越した農起業」をしたいのだ。

近年、農起業で成功している方たちをみるに、多くは第一次産業者として「よい美味ししい物を作る」という事で成功していると言うよりは「売る力」「マーケティング力」に優れていると感じている。

また、「農業はしんどい上に儲からない」そういった観念は根強く残り「農業はそんなに甘くない」なんていつまでも言っていたらますます若者が離れている事は目に見えている。

だから私の農起業の本線は「本業を維持しながら始める農業」である。
それが可能になれば、農業は就農しても数年間は金銭的に厳しい事にたいする最大限のリスクヘッジが出来る。

また、生活できる年収を500万と定めたとすると、数年は厳しいかもしれないが、副業として年収100万円をアップさせる、という方が結果若手の参入者は増えるのじゃないか!?と思う。

いきなり広大な農地を管理して、毎年農作物を確保して、農家になりなさい。と言われるとかなり厳しい道は予想される。

だけど私は、この松山市にも一軒家分の敷地くらいの果樹園や畑を良く見かける。どちらかというとそういった土地を借り受けて、管理していきたい。

何はともあれ、私は農業の事をもっと知らなくてはならない。仮に土地を借り受けるにしても、家庭菜園レベルの素人に誰が貸してくれるのかって事だ。もうすぐ農学校の受付が始まるはずだから、率先してそちらに申し込み書を提出するつもりだ。

知識としても、農地は「農地法」で守られているということは知っていた。しかし、耕作放棄地を「正式に借り受けなくても」「耕作するだけでも違法」とは知らなかった。

反対に、「農地以外で農作物を作るのは誰でもしてよくて、それを販売することにも制限がない」と言う事をしった。
今回、本書を選んだ理由は、先進的は「売る農業」ではなくて、もっと根本的な知識を手に入れてくてチョイスした。

第1章農業のススメ

一言で言えば、非常に分かりやすい。
まさに、農起業の仕組みそのものだ。

本書で農業本は6冊目になるが、強く本書を一番最初にお勧めしたいレベルである。

第2章農業をはじめる道筋

これがまた、分かりやすい、タイトルは「農業をはじめる道筋」とある。私がそうであったように、「農業」と一言で言っても、簡単ではなく、選択肢も多すぎる。全く知識のない人にとっては、指し示す道すら見えてこない中、この章を読めば明確に見えてくる。

私なりに大きく分けると
「親元が農家」「農村に移住しての農業」「副業としての農業」実は、田舎暮らしに憧れての農業という事はもちろん知識として知っていたし、私も似たような感じだと思っていたが、私の場合は愛媛県の松山市に住んでいる。都心に住んでいるのと違って、そもそも引っ越しまでする必要はないのだ(多分)そういう意味では、「現職を維持しながら、住居も変わらずの農起業」という道筋が明確になった。

ちなみに、新規就農というのは、基本的に無職者または離職者をさすらしく、私は新規就農者に当てはまらない事が判明した。

第3章どんな農業をはじめるか

一括りに「農業」と認識していたものが、もっと細分化され分かりやすくなる。その中で、自身の就農に対するイメージにあったものを選ぶことが出来る。
他の農業本に比べて、一つの農業の型や作物、著者の実体験による情報はないため、非常に凡用性がある。
作物に関しても、大まかに自身がどの作物を目指せばいいかの指針が分かる。

第4章農業を始める準備

ここまで読めば、ほぼ農起業をするためにどうすれば良いかが分かる。あとは、自分の地域で該当する施設を探せば良い。
愛媛県の就農支援相談員の方や、パンフレットにも書いてあったように、あまりに簡単に新規就農するべきではない、良く考え、体験し、計画を立てなければならない。
基本的に農業は自営業であるから、経営計画を入念に練らなければならない。農業と言っても、「農作物を作るのは基本」で、その経営が描けなければ、時間とお金を浪費して理論通りに失敗する事になる。

第5章資金を確保する

まず、みかん農家を始める場合3000万円の資金が必要になります。と、就農支援の相談員の方が仰っていた。それを、高いとみるとそうじゃないと思うかは人それぞれだ。もちろん、お金が有り余っている訳ではないが、経営者という仕事をしている場合はさほど驚かないであろう。
3000万円を現金で用意するわけではないから。

それはさておき、新規就農者や農業施設の建設には様々補助金がある。本書では、補助金に関しての情報は、古くなっているので調べ直したほうが良い。

章末に、失敗する人の特徴があり、とても参考になる。特に借り入れしすぎないこと。とある、「借りれるものは借りれるだけ借りておいたほうが良い」などと思っていると大変で、大きく借りられるからと初期投資をじゃぶじゃぶした人は失敗する可能性が多いという。

第6章 農地・住居を確保する

農地の確保、これは技術、資金と並んで「農起業」で苦労することのひとつ。
先輩新規就農者が新規に獲得した農地面積なども記載されており、参考になる。

ちなみに、就農相談員の方のお話によると、JAの新規就農制度はとても有効で、同社は会員さんの確保のためにも、JA加入予定の新規就農者さんの農地確保に尽力してくださるようだ。2年は研修せいど、その後も数年はお世話になりながら、自分の進む道を考えるのも良いらしい。

第7章 販売と経営を考える

全体的な事を普遍的に記述しているから、「儲かる農業」のような内容はあまりないのかと思っていたが、現在の「儲かっている農起業家」の方式をすでにこの時期からきちんと網羅しているのはすごいと素直に感心した。

ある手法で成功している「農起業家の著書」では、当然その良い部分が多く記載されているが、この書ではメリット・デメリットが分かりやすく書かれている。また、JAさんについても中立的な内容となっている。

第8章 農業法人に就職する

まず、農業法人、農業生物法人の形態についての説明がある。その後、農業法人がどのような活動をしているか、どのような人材を求めているか。

そして、農業法人に就職するにはどうしたらいいかなどが記載してある。

農業法人に就職してから、独立するというケースも多く、また実践的でもあるので、離職した状態からであれば有力な選択肢となり得る。

 

 

 

 

 

 

 

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